2025/04/21投稿者:9Eキャリアカスタマーサクセス編集部

カスタマーサクセスには経験が必要? 転職に役立つおすすめの資格と学習方法を紹介

自社のプロダクトやサービスを活用して顧客の成功の実現をサポートするカスタマーサクセスは、現在人気の職種で求人も増加しています。カスタマーサクセスに就職・転職するには経験や資格が必要なのか、気になるところです。この記事ではカスタマーサクセスへの転職には資格が必要なのか、必要な能力や知識、取得しておいたほうがよいおすすめの資格などをまとめて解説します。カスタマーサクセスへの転職に役立ててください。

 

カスタマーサクセスは未経験でも可能、資格は必要ない

顧客に案内をするビジネスウーマン

カスタマーサクセスは資格が不要で未経験者でも転職・就職できます。比較的新しい業界でありスタートアップ企業が多く、経験者だけにしぼって募集をすると人材を確保できない可能性があるのも理由のひとつです。

 

異業種からの転職や新卒者でも就職が可能で、求人数も増加傾向にあります。中には「未経験者歓迎」という求人もあるため、未経験者はそういった求人に応募するとよいでしょう。しかし、顧客と長期的な関係を築き、その成功体験をサポートするという特性上、持っていたほうがよい資格やスキルがあります。

 

カスタマーサクセスに必要な知識・スキル

ホワイトボードの前で腕組みする男性

カスタマーサクセスは未経験者や全く異なる職種からも転職が可能です。しかし、顧客と密に接して長期間にわたってサポートを行うため、対人スキルをはじめとするさまざまなスキルや知識があったほうが転職に有利です。カスタマーサクセスの業務を行う上で必要なスキルをご紹介します。

 

ビジネスコミュニケーション能力

カスタマーサクセスでは顧客との会話の中で相手が抱える課題や問題点にいち早く気づけることが非常に重要です。そのため、高いビジネスコミュニケーション能力やヒアリング力が要求されます。単に良好なコミュニケーションをとるだけでなく、常に顧客の立場にたって物事を考えられる姿勢も大切です。

 

課題発見・問題解決能力

カスタマーサクセスでは顧客自身も気づいていない課題や問題点を見つける能力が必要です。例えば顧客企業が業務で不便に感じている点があっても、本質的な問題に気づかずにいる場合があります。カスタマーサクセスでは顧客との会話を通して些細な課題点でも発見して、顧客の事業がうまくいくよう、適切なソリューションやプロダクトを勧める問題解決能力が欠かせません。

 

「なぜ必要なのか」「どんな効果をもたらすのか」など、顧客側のメリットを交えて提案するプレゼン力も求められます。論理的に物事を考えるよう意識すれば、自然と身についていくでしょう。

 

自社のプロダクトやサービスに関する理解

顧客に対してプロダクトやサービスを勧めるためには、サービスについて深く正確に理解しておきましょう。顧客から質問や不明点の問い合わせがあった時、即座に回答できるのが望ましいです。基本的なスペック以外にも細かな仕様やトラブルやエラー時の解決方法も熟知しておくのが理想的です。

 

特にSaaS製品の場合は、頻繁にアップデートが行われるため、常に新しい機能について把握しておきましょう。顧客にとってカスタマーサクセスの担当者はいわば、サービスのプロです。自社製品の魅力や価値などを分かりやすく顧客に説明できるよう学ぶ姿勢も大切です。

 

顧客への手厚いサポート

顧客への手厚いサポートはカスタマーサクセスの特長です。サービス導入までの支援や導入後のオンボーディングやアダプション支援など、フェーズごとに支援の形を変えてサポートします。顧客が自走できるようになってからも定期的にヒアリングを行うなどの支援は続きます。

 

サブスクリプション型のソリューションの場合「ツールを使いこなせない」「経費削減で継続利用ができない」などの理由で解約に至るケースもありますが、企業にとっては解約のリスクは避けたいところです。リスクを回避するためにも定期的なフォローが欠かせません。カスタマーサクセスでは顧客の成功を実現するために、多角的な視点を持ってサポートができるスキルが必要です。

 

リソース管理能力

カスタマーサクセスでは、長いスパンで顧客と密接に関わることが多いです。また顧客のサービス利用状況やフェーズによってサポートの頻度や方法も変わります。管理職クラスになると、リソースのマネジメント能力が必要になります。人材やツール、予算、時間などリソースを正確に把握して、顧客に不足が生じないように適正に配分しましょう。

 

特に人的リソースの管理は個人の特性や能力、スキルを慎重に考慮します。ただし属人化が起きないよう、情報共有などは必須です。さらに必要があれば個別に面談を行うなどのフォローを入れて、モチベーションが低下しないよう気をくばりましょう。

 

カスタマーサクセスで資格を取得しておいたほうがよい理由

複数の面接官を前に面接を受ける女性

カスタマーサクセスへの転職に必要な資格は特にありません。無資格でもスキルや適性、意欲があれば十分採用される可能性があります。しかし、資格を取得していれば何かと有利に働く場合があります。

 

自分が持つ知識や能力をアピールできる

資格を持っていると、自分が持つ専門的な知識やスキルを第三者にアピールできるメリットがあります。転職・就職のときに企業に提出する履歴書の「資格」の欄に記入すれば、おのずと専門知識があることが分かるでしょう。カスタマーサクセスの業務に活用できそうな資格であればなおさらです。企業によっては指定する資格を持っていれば手当がつくこともあります。

 

専門知識が身につく

カスタマーサクセスの業務に関する経験がなくても、資格を取得することで基本的なビジネスマナーから専門的なものまでさまざまな知識が身につきます。資格試験の学習はテキストにそってシステマチックに学べ、実践では得がたい理論的な知識が習得できます。

 

目標を持って学習に挑める

資格取得の学習は、試験日に向けて計画的に進めていくため、目標を達成する力が体得できます。実際のビジネスでも目標達成能力は大いに評価されるスキルです。意欲的に学習して見事試験に合格した経験は、大きな自信になるでしょう。努力する過程もキャリアに役立ちます。

 

【基礎】カスタマーサクセスにおすすめの資格

階段状になった「SKILL」と「UP」の文字と人型

カスタマーサクセスでは基本的なビジネススキルから営業やITに関するスキルなど、あらゆる能力が必要とされます。資格を持っていれば知識が身につき、仕事にも役立ちます。まずは自分が興味のある資格や向上したい能力に関する資格にチャレンジしてみましょう。

 

コミュニケーション能力認定講座

コミュニケーション能力認定講座は、2008年に発足した「日本コミュニケーション能力認定協会」が監修する認定講座です。コミュニケーションスキルというと天性の資質というイメージがありますが、協会では後天的に習得が可能な能力として定義しています。

 

「伝える力」「聴く力」「質問する力」「協調性」の4つの要素を中心に実生活からビジネスに必要なコミュニケーション能力を学べます。養成講座は基礎レベルの2級、中級レベルの準1級、上級レベルの1級、指導者レベルの育成に分かれています。初心者は2級、または準1級から受講が可能です。受講の要件は18歳以上と年齢のみです。

 

講座は東京、大阪などの都市部またはオンラインで開催しており、修了すれば認定証が発行されます。最短1日で資格が取得でき、コミュニケーション能力の他、問題解決力、リーダーシップなどが身につきます。カスタマーサクセスで存分に能力を発揮するなら上級資格を目指しましょう。

 

IELTS

IELTS(アイエルツ)は日本では「公益財団法人日本英語検定協会」が運営している英語力をはかる検定試験です。世界140ヵ国で実施されています。世界中の11,000以上の機関で実施されているため、国際的な価値が高まり受験者数が増加傾向にあります。

 

試験は「リスニング」「リーディング」「ライティング」「スピーキング」で構成されており、イギリス英語が採用されています。テストのタイプには大学や大学院に入学する際に英語力をはかる「アカデミック・モジュール」と英語圏への移住申請に役立つ「ジェネラル・トレーニング・モジュール」があり、ビジネスで英語力を発揮する場合は後者のほうがよいでしょう。

 

さらに全国主要都市で実施される「IELTSペーパー版」と東京、名古屋、大阪で実施される「IELTSコンピューター版」があります。「IELTSコンピューター版」はほぼ毎日実施されているため、いつでも試験を受けられる点がメリットです。

 

試験に合格・不合格はなく、1.0~9.0のバンドスコアで結果が出ます。ビジネスで通用する英語力は7.0以上と言われています。他に英語力をはかる検定にはTOEICやTOEFLなどがあります。

 

問題解決力検定

問題解決力検定は「一般社団法人問題解決力検定協会」が運営する検定試験です。現代社会に必要なビジネスセオリーから問題解決の基本、情報収集、論理的思考、ビジネス文書の作成など幅広い分野から出題されます。カスタマーサクセスの業務に必要な要素も多く、大いに役立つでしょう。

 

4級から1級まであり、1級は上級戦略コンサルタントレベルです。4級と3級は全国各地の会場にてほぼ毎日試験を行っています。2級も通年実施していますが、会場は東京です。1級は2025年夏頃から実施予定です。どの級も正解率75%で合格とされています。

 

ITパスポート試験

ITパスポート試験はデジタル人材の育成を目指す「情報処理の促進に関する法律」に準じた国家資格です。出題範囲は「マネジメント系」「ストラテジ系」「テクノロジ系」の3つに分類されています。それぞれのカテゴリで1,000満点中300点以上かつ、3つのカテゴリ92問からなる「総合評価点」が600点以上で合格です。全国各地で受験ができ、試験当日に合否が分かります。

 

ITに関する知識以外にも、ITリテラシーや情報セキュリティ、企業コンプライアンス、経営戦略など多元的な知識が求められる試験のため、カスタマーサクセスの就職・転職時のアピールポイントになるでしょう。また、最先端技術の進化や法令改正などに則して出題範囲や用語が変わるため、最新の知識を習得した証明にもなります。

 

統計検定

統計検定は「日本統計学会」が認可しており、総務省や文部科学省、経済産業省など政府の省庁も後援する信頼性の高い試験です。中学卒業レベルの4級から大学院レベルの1級まであります。統計学の基本的な知識から統計リテラシー、高度なデータ解析・分析、統計数理まで幅広く学べます。

 

カスタマーサクセスでは顧客に関するデータの収集や分析が重要なため、統計学をマスターすることで業務に活用できるでしょう。上位級の資格を取得していれば、面接でも十分アピールができます。

 

営業士検定

営業士は「日本営業士会」が運営する検定です。従来型のセールス手法ではモノが売れなくなった現代社会にマッチしたマーケティング・セールスの専門家としての能力が身につく資格です。営業全般の基礎知識を問われる初級、マネジメントなどを学ぶ中堅幹部クラス向けの上級、営業戦略立案や経営手法を習得できる幹部向けのマスターに分かれています。

 

営業職に必要な理論から実践に役立つ営業手法や管理能力、マーケティング知識まで広範囲にわたって学べるため、ビジネスパーソンとして必要なスキルが習得できます。カスタマーサクセスの適性があると証明できるでしょう。

 

【専門知識】カスタマーサクセスにおすすめの資格

プログラミングをする男性

カスタマーサクセスでは効率的に業務を行うためにCRMツールやMAツールを利用します。ここではこれらのツールに関連する資格をご紹介します。難易度や専門性が高く実践に役立つ資格です。

 

Salesforce認定資格各種

Salesforce認定資格は多くの企業で活用されているビジネスアプリケーションであるSalesforceに関連する資格で全世界共通です。Salesforce製品を利用するスキルに応じて30以上の認定資格が用意されています。認定資格の種類は次の3つのカテゴリに分類されます。

 

・管理者 / コンサルタント

・開発者 / アーキテクト

・マーケター / コンサルタント

 

それぞれに基本レベルの資格と上位資格があるので、まずは基本資格から取得するとよいでしょう。管理者・コンサルタント向けの資格では「Salesforce 認定アドミニストレーター」から始めるのがおすすめです。Salesforce製品の利用経験がない人でも挑戦しやすく、管理方法やカスタマイズが学べます。

 

開発者・アーキテクト分野では「Salesforce認定 Platformデベロッパー」がプログラミング経験者向けの資格です。Salesforce Platform上で専用言語を用いたアプリケーション開発の知識が問われます。他にも「Dataアーキテクト」「Integrationアーキテクト」などがラインナップされているので得意分野から受験するのもよいでしょう。

 

マーケター・コンサルタント分野の「Salesforce認定 Pardotスペシャリスト」はBtoBのMAツールを使った設計・実装などの知識が習得できる資格です。

 

Hubspot認定資格

Hubspot認定資格は営業やマーケティングに役立つ機能を持つツールの認定資格です。公式サイトからオンラインにて無料で講義を受けられます。定められた講義を修了後、試験と認定演習をパスすればプロフェッショナルと認定されます。資格の種類は非常に多いため、顧客獲得の手法、マーケティング、営業マネジメントなど、自身のキャリアと連動した資格から取得するのが効率的といえるでしょう。

 

「デジタルマーケティング認定コース」や「ソーシャル メディア マーケティング認定コース」「インバウンド認定コース」などが人気です。Hubspotを使いこなせる人材は貴重と言われており、カスタマーサクセスでのスキルアップやキャリアアップにつながります。

 

AdobeMarketo Engage認定資格

AdobeMarketo Engage認定資格は、Adobe社が提供するMAツールを利用している企業の従業員を対象にした資格です。「Marketo Certified Associate」や上位資格「Marketo Certified Expert」があります。学習ツールもオンライン上で提供されています。顧客データのオートメーション化や顧客のニーズ把握など、カスタマーサクセスの現場でも活用されています。

 

カスタマーサクセスの資格取得に効果的な勉強方法

開かれた本とノート、ペン

資格取得のための学習は、運営団体が推奨するテキストや資格に関連するテキストを読みこむのはもちろん、カスタマーサクセスの仕組みや最新動向が学べる良書も読むのもよいでしょう。成功事例や戦略など実務に活用できる知識が習得できます。

 

具体的には次のような本がおすすめです。

 

「THE MODEL(MarkeZine BOOKS) マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス」

福田 康隆著/翔泳社/2019年01月30日発売/1,980円

 

マーケティング部門やインサイドセールス、カスタマーサクセスの分業を提唱した革新的な良書です。カスタマーサクセス市場の攻略や顧客との関わり方など実践的な内容も含まれています。

 

「カスタマーサクセス―サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則」

ニック・メータ、ダン・スタインマン、リンカーン・マーフィー著/英治出版/2018年6月6日発売/2,090円

 

カスタマーサクセスの成り立ちから解説しており「カスタマーサクセスの青本」と言われる名著です。「10の原則」は実践に応用できるルールやアイデアが網羅されています。

 

カスタマーサクセスに役立つ資格をとってスキルアップしよう!

カスタマーサクセスへの就職・転職に資格は不要ですが、資格を取得することでさまざまなメリットを実感できるでしょう。特に未経験者はカスタマーサクセスの仕組みから概念、実務に必要なスキルを習得できるので、積極的に学習をすすめたいものです。転職にもきっと役立つでしょう。

 

また、転職する際には、カスタマーサクセスに特化した転職エージェントを選ぶのがおすすめです。多くの求人の中から資格を有効活用できる企業を紹介してもらえます。

 

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