2024年10月6日公開
最終更新日:2024年11月17日
カスタマーサポートからカスタマーサクセスへの転職を徹底解説!転職難易度は?どういったポジションで採用される?
目次
- カスタマーサクセスとは
- カスタマーサクセスの業務内容
- カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違い
- カスタマーサポートからカスタマーサクセスへ転職する難易度
- カスタマーサポートからカスタマーサクセスに転職した場合年収はどう変化する?
カスタマーサクセスとは
カスタマーサクセスとは、顧客が製品やサービスを最大限に活用することで顧客の課題解決に貢献し、ビジネス成功を実現できるよう能動的に支援する活動、あるいはそうした活動に取り組む役割・職種・組織を指します。
顧客のビジネス成功に向けて伴走しながら課題解決していく役割ですが、最終的には顧客が自走して課題解決していけるよう導くことを目指します。
また、カスタマーサクセスポジションを採用/配置する企業の目的はLTV(顧客生涯価値)の向上です。そのため、サービスの解約率低減やアップセル・クロスセルによる顧客単価増がカスタマーサクセス職のミッションとなります。
カスタマーサクセスの業務内容
顧客のフェーズによって顧客のビジネス成功に向けた支援の業務内容が変わります。
1.オンボーディング
オンボーディングは顧客が実際に契約した後、サービスを社内に導入していく直後のフェーズです。サービスの解約率を抑える上でもっとも重要なフェーズとなります。
導入直後であるため、サービスの活用方法理解のための支援を中心とし、自社サービス利用への熱量が高いうちにオンボーディングプロセスを完了させることを目指します。
最初のキックオフミーティングにて顧客と共に自社サービスを利用して目指すゴールとそのゴール到達のための課題を整理し、認識合わせを行います。その後、整理した項目に従って、導入のためのステップとスケジュールを作成し、実行していきます。
2.アダプション
アダプションとは、導入後に本格的にサービスを運用・活用し、定着を行っていくフェーズです。顧客の自社サービスの活用度をヒアリングやデータを元にしてモニタリングし、必要に応じて適切な提案を行います。この工程の目的としては、サービス活用率が落ちており解約リスクのある顧客のフォロー(解約阻止)や、活用率を高めることでアップセルやクロスセル提案につなげることや、継続的に接点を持つことで解約リスクを低減するなどが挙げられます。
3.エクスパンション
エクスパンションとは、顧客の自社サービスの活用をさらに拡大するフェーズです。契約の更新や、顧客の利用単価を上げるためのアップセル・クロスセルがこのフェーズに含まれます。SaaSなどのサブスクリプション型サービスでは安価なプランからスタートし、活用度合を高めていく過程で上位の高価なプランに移行することや、一部の店舗や組織で活用をスタートし、活用度を高めていく過程で利用範囲を広げるということも多く、売上や利益を維持・拡大していくためにエクスパンションのプロセスが重要になります。
4.プロダクトへのフィードバック
カスタマーサクセス担当が介在することで顧客の課題解決に貢献し、ビジネスの成功に寄与することも重要な役割ですが、同時にサービスの価値最大化に貢献することも重要な役割です。顧客に継続的に接点を持ち、顧客インサイトを得ているカスタマーサクセスが機能追加や機能改善に意見をすることでサービスの価値最大化に貢献をします。
カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違い
カスタマーサクセスとカスタマーサポートは、どちらも『顧客の課題を解決する』という目的と役割が似ていますし、実際カスタマーサポートチームを強化していくことでカスタマーサクセスチームを立ち上げるという進め方をしている企業も多いです。
ただし、以下のような重要なポイントで大きく違いがあります。
▼ミッション
・カスタマーサポートは顧客の問題が生じた際に解決する
・カスタマーサクセスは顧客の事業成功実現に貢献する
▼課題解決のスタンス
・カスタマーサポートは要望や問い合わせの都度、対応し課題解決する
・カスタマーサクセスは能動的かつ先回りして課題解決する
▼顧客満足度の向上方法
・カスタマーサポートは人手を集め応答速度や応答内容の向上により顧客満足度を向上する
・カスタマーサクセスは将来顧客が発生する課題を予測・分析しあらかじめ対処することで顧客満足度を向上する
▼企業収益への貢献方法
・カスタマーサポートは効率的な活動によりサポートコストを削減することで自社企業収益に貢献する
・カスタマーサクセスは解約率の減少や既存顧客からの売上増加を実現することで自社企業収益に貢献する
顧客ロイヤルティを高めるという目的は一致しているものの、上記のように大きな役割の違いがあります。転職活動の観点から分かりやすく言えば、カスタマーサクセスは「営業経験/スキル」があると歓迎されるのに対しカスタマーサポートは「営業経験/スキル」は重要視されません。求められる能力が大きく異なるためカスタマーサクセスとカスタマーサポートのチームを分けて設置している企業が大半です。
カスタマーサポートからカスタマーサクセスへ転職する難易度
カスタマーサポートからカスタマーサクセスへ転職する難易度は高いです。
カスタマーサクセスを営業職として捉え採用活用をしている企業が大半であり、カスタマーサクセスを募集している企業の多くがIT/SaaS業界または人材系の無形商材であるためその難易度はIT/SaaSや無形商材の法人営業職と同等またはそれ以上となります。
そのため、現実的には営業経験、できれば無形商材の法人営業経験を積むことで将来的にカスタマーサクセスを目指していくという方法が実現可能性としては高いと言えます。
とはいえ、可能性が全くない訳ではありません。例えば、以下のようなカスタマーサクセスへ転職するルートとして以下のような3つのパターンがあります
- 数はそう多くはありませんが、営業未経験でチャレンジできるカスタマーサクセス求人に応募する(この場合、可能な限り提案力や顧客を導く推進力をアピールできるエピソードを用意する)
- カスタマーサポートの効率化(FAQの充実化やチャットボットの導入など)をミッションとする業務で成果を出していきながら社内でカスタマーサクセスへキャリアチェンジ(またはカスタマーサクセスの立ち上げ)を目指す
- システムの導入支援や利用促進の求人に応募する(企業側としてはカスタマーサクセスと銘打っていないものの実質カスタマーサクセスのオンボーディングプロセスと同様の業務で募集されているケースがあります)
特にIT/web/SaaSでカスタマーサポートを経験してきている場合、上記2や3の可能性が高くなります。
なお9Eキャリアではカスタマーサポートからカスタマーサクセスへの転職支援実績が豊富にあり、かつIT・SaaS営業職に特化した転職支援サービスも運営しているため、幅広い可能性を考えたご支援も可能です。
カスタマーサポートからカスタマーサクセスに転職した場合年収はどう変化する?
カスタマーサクセスまたは営業未経験からのスタート、ということになるため年収としては300万円代、または400万円前後でのスタートが予想されます。そのためカスタマーサポートとしてリーダーやマネージャーのポジションにある場合、年収ダウンの可能性が高いかもしれません。一方で現在がメンバーポジションの場合は年収アップ・スライド・ダウンそれぞれの可能性がありそうです。
9Eキャリアカスタマーサクセスの転職支援サービスでは求職者様のこれまでのご経歴をお聞かせいただきながら具体的にマッチするカスタマーサクセス求人を提案させていただきます。また、職務経歴書の作成や面接対策を非常に手厚く行うため他経路で転職活動を行うよりも内定確度が上がる可能性が高いです。現職の経験を活かしながらカスタマーサクセス職への内定可能性を最大化したい方はぜひ以下ボタンより、面談予約してください。
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