2024/08/21
【内定率アップ!】カスタマーサクセス転職の履歴書・職務経歴書作成ポイント

本記事では、顧客からの問い合わせに寄り添い、問題を解決に導く「カスタマーサポート」職への転職を成功させるための、履歴書・職務経歴書の作成ポイントを解説します。
カスタマーサポートと混同されやすい職種に「カスタマーサクセス」がありますが、カスタマーサクセスが顧客に能動的に働きかけ成功体験を支援するのに対し、カスタマーサポートは問い合わせ対応を通じて顧客の課題を解決する役割を担います。この記事では、後者のカスタマーサポート職に焦点を当てていきます。
▼併せて読みたい関連記事
カスタマーサポートで求められるスキル・経験
職務経歴書を作成する前に、まずカスタマーサポート職でどのようなスキルが評価されるのかを理解しておくことが重要です。以下のスキルや経験があれば、積極的にアピールしましょう。
コミュニケーション能力・傾聴力:
顧客の抱える問題や要望を正確に聞き出し、共感を示しながら分かりやすく説明する能力。
問題解決能力:
問い合わせ内容の背景を分析し、根本的な課題を特定して解決策を導き出す能力。
正確かつ迅速な事務処理能力:
応対内容の記録や関連部署へのエスカレーションなどを、スピーディーかつ正確に行うスキル。
クレーム対応能力・ストレス耐性:
顧客からの厳しい意見にも冷静に対応し、誠実な姿勢で解決に導く精神的な強さ。
PCスキル:
基本的なOfficeソフトに加え、CRM/SFAツール(Salesforceなど)や、Zendesk、Service Cloudといったサポート特化ツールの利用経験。タイピングの速さも強みになります。
履歴書の作成ポイント
カスタマーサポート職への転職において、特別な履歴書の作成ポイントはなく一般的な内容で全く問題ございません。
ただし、どうしても特定の会社に対する熱量が高くその熱意(志望動機)をエントリー時に伝える(履歴書だと記載欄が限られるため別途書類を作成するか、転職エージェントを活用しエントリー時の推薦文に記載してもらう)ことで書類選考通過率を高めることはできます。
しかし、仮に10社エントリーするとしてそのすべてに熱意(志望動機)を伝えることはあまり効果がありません。なぜなら10社すべてで熱意が非常に高いということはなく表面的な志望動機になりがちなためです。
職務経歴書の作成ポイント
カスタマーサポート職での書類選考通過率を高めるため、以下に注意して作成することをおすすめします。※以下は販売職や営業職など、未経験からカスタマーサポート職へ転職するケースを想定し記載しています。
※以下はもっとも多い営業職からカスタマーサクセス職へ転職するケースを想定し記載しています。
<職歴経歴書の構成>
・アピールしたい経歴が直近の場合新しい職歴から記載する。その逆の場合古い職歴から記載する
⇒基本的に人事は上から順に職歴経歴書を確認するため、カスタマーサクセス職と親和性の高い職歴が最初に記載されていると「書類通過にできるかも?」という目線でその先の記載を読み進めるため、書類選考通過率向上が狙えます
・特にアピールに繋がらない職歴は情報を圧縮して数行程度記載し、アピールしたい職歴部分を逆に多く記載します
⇒これは記述量が多い職歴を中心に職歴経歴書がみられるためアピールしたいところを中心に記載量を多くすることで注目を集め、書類選考通過率向上を狙います
<取引顧客の記載>
これまでの経歴の取引顧客が面接先の取引顧客と類似度が高いほど、書類選考通過率が高まります。
具体例として、
- 業界(建築業界/介護業界/不動産業界/金融業界・・etc)
- 職種(経営者/人事/マーケ/情報部門/経理・・etc)
- 企業規模(エンプラ/大手/中堅/smb/個人事業主・・etc)
- 法人/個人(BtoCサポートの場合は、顧客の年齢層や属性なども有効です)
などの情報を記載することで書類選考時に経験が活かせそうかを判断してもらいやすくなります。
(記載例)
■取引顧客
法人向けサポートの場合:
中小ベンチャーから~東証 1 部上場企業までにわたり、多くの企業を取り扱う
主に人事責任者・人事担当者や経営者が提案先となる
個人向けサポートの場合:
主に20代~40代の個人ユーザーを対象に、〇〇(製品・サービス名)に関するサポートを提供
<実績の記載>
書類選考通過において最重要項目であるため可能な限り記載します。カスタマーサポート職では、売上目標のような分かりやすい指標がない代わりに、業務の「質」と「量」を客観的な数値で示すことが極めて重要です。
もっとも重要なのは相対的な評価で、サポートチームXX名中X位、やチーム平均応答率XX%のところ自身はYY%、など相対的な立ち位置が分かる情報を記載します。 個人のパフォーマンスの高さを客観的にアピールできます。
■数値で示す実績(定量評価)の例
・応対件数: 1日あたり電話〇〇件、メール〇〇件
・応答率/受電率: チーム目標XX%に対し、YY%を維持
・一次解決率: チーム平均XX%に対し、YY%を達成
・平均処理時間(AHT): チーム平均XX分のところ、YY分で対応
・顧客満足度(CSAT): アンケートスコアで平均X.X点を獲得(チーム平均Y.Y点)
(記載例)
■実績(売上)
・20XX年度 顧客満足度アンケート:平均4.8/5.0点(チームXX名中1位)
・一次解決率:目標80%に対し、平均85%を達成
・新人OJT担当として、3名の早期立ち上がりに貢献
■数値化しにくい実績(定性評価)の例
数値化できる実績がない場合でも、以下のような事実を記載することでアピールに繋がります。
・お客様からいただいた感謝の言葉やエピソード
・複雑なクレームを解決に導き、顧客満足度を向上させた事例
・業務マニュアルやFAQの作成・改善に貢献した経験(〇件作成など)
(記載例)
・期間中、月間MVPを3度受賞
・応対品質の高さから、XX様よりお褒めの言葉をいただく
など目標達成していた事実のみ記載します
リーダー/マネージャー経験がある場合チームとしての目標/実績/目標達成率も記載します。
<成果をあげたポイントの記載>
実績に次いで重要な項目です。
なぜ成果を上げることができたかを言語化することで、転職して違う環境になったとしても同じように成果をあげてもらえる、再現性がある(入社後に活躍できる)と思ってもらうことができ、書類選考通過率を著しく高めます。
再現性があると思ってもらえるようにするためには、
- どのような状況だったか(当時の背景、課題認識していたこと、その課題が起きている理由の仮説、解決の方向性)
- どのようなミッションもっていたか
- どのような行動をしたか
- どのような成果となったか
でポイントを整理したり、
- 自身がどのような役割で
- どのような状況で
- どのように考え
- どのように行動し
- どのような成果になったか
でポイントを整理することで、伝わりやすい文章を作ることができます。
また、特に若手の場合「行動量」をとれる人かどうかも重要な指標となります。
人より多く架電をしていた、訪問していた、など行動量が多い場合社内平均●●荷電/日のところ自身は△△架電/日していたなど相対的に行動量が多かった旨を記載しておくと高評価につながります。
また、特に若手の場合「行動量」や「効率性」をとれる人かどうかも重要な指標となります。「人より多くの問い合わせに対応していた」「チーム平均より短い処理時間で対応していた」など、量をこなしつつ質も担保できることをアピールできると高評価につながります。
特に行動量の多さはインサイドセールス職において重視され、カスタマーサクセス職とは異なるポジションであるものの、選考の過程でカスタマーサクセス職としてはお見送りだがインサイドセールス職(またはフィールドセールス職)でどうか?と打診を受けるケースもあります。
そういったケースも踏まえると行動量がとれる人間である、とアピールしておくことは書類選考通過率の向上につながります。
さらに提案力が高い場合は同じように受注率社内平均●●%のところ自身は△△%など相対的に受注率が高く提案力が高いことをアピールすることで書類選考通過率向上に繋げます。
また、リーダー/マネージャー経験がある場合
- チームの目標達成のためにどういった方針(戦略)をたてていたか
- 成功事例の型化やその浸透をどう行っていたか
- メンバーの育成をどう行っていたか(ロープレなど)
を記載します。
<具体的な顧客の課題解決エピソード>
抽象的な工夫ポイントだけでなく、具体的な顧客に対する課題解決のエピソードも記載しておくとなお良いです。
顧客の課題をどう特定し、課題の要因をどう仮設立て、その要因を解消するために何を提案したか。結果、顧客満足度の向上やサービスの継続利用(解約率低下)にどう貢献したかを記載することで具体的なエピソードを交え企業にアピールでき、書類選考通過率が高まります。
具体的な職務経歴の書き方(業務内容の記述例)
職務経歴欄には、誰が読んでも業務内容がイメージできるように具体的に記述します。
(記載例)
株式会社〇〇(20XX年X月~現在)
事業内容:SaaS型勤怠管理システムの開発・販売
資本金:〇〇円 / 従業員数:〇〇名
【所属部署】
カスタマーサポート部 サポートチーム(メンバー〇名)
【担当業務】
法人顧客からの製品に関する問い合わせ対応(電話・メール・チャット)
問い合わせ内容:
操作方法の説明、仕様確認、トラブルシューティング、契約内容の確認など
対応件数:
1日あたり電話〇〇件、メール〇〇件
使用ツール:
Zendesk, Salesforce, Slack, Google Workspace
【実績】
20XX年度下期 顧客満足度アンケートにて5段階評価で平均4.8を獲得(チーム1位)
問い合わせ頻度の高い内容を分析し、FAQコンテンツを5件作成。類似の問い合わせ数を前月比15%削減に貢献。
経験・未経験別の自己PR例文
自己PR欄は、自身の強みと入社後の貢献意欲を伝える重要な項目です。経験者・未経験者それぞれの例文を紹介します。
<経験者向けの自己PR例文>
SaaS製品のカスタマーサポートとして3年間、一貫して顧客満足度の向上に努めてまいりました。前職では、製品知識の習得はもちろん、お客様の言葉の背景にある課題を汲み取る「傾聴力」を意識し、1日約XX件の対応において顧客満足度アンケートで常にチーム平均を上回る4.8/5.0点を維持しておりました。リーダーとしては、FAQの整備や応対マニュアルの改訂にも取り組み、チーム全体の一次解決率を5%向上させた実績もございます。貴社製品の(製品名)が持つ「〇〇」という理念に共感しており、これまで培った課題解決能力とチームへの貢献意識を活かし、貴社のサービス品質向上に貢献できると確信しております。
<未経験者向けの自己PR例文>
現職では、アパレル販売員として5年間、お客様への接客を担当してまいりました。特に大切にしていたのは、お客様との対話の中から潜在的なニーズを汲み取り、ご満足いただける商品を提案することです。この「傾聴力」と「提案力」は、お客様の課題を正確に把握し、解決に導くカスタマーサポートの業務においても必ず活かせると考えております。また、在庫管理や売上報告で培った正確なPCスキルも強みです。未経験の分野ではございますが、貴社の研修制度を活用し一日も早く製品知識をキャッチアップし、お客様に寄り添う丁寧なサポートで貴社に貢献していきたいと考えております。
<PCスキル>
一般的なエクセル等オフィスツールに加えCRM/SFAツール(特にSalesforce)や、Zendeskなどのサポート特化ツールの利用経験がある場合評価につながるため、必ず記載します。Slackなどのチャットツール利用経験も若干の評価向上になる可能性があるため記載します。
9Eキャリアカスタマーサクセスの転職支援サービスでは求職者様のご経験を深くヒアリングし、上記職務経歴書作成ポイントを踏まえ、書類選考通過率を引き上げる職務経歴書を伴走して作成します。
できる限り書類選考通過率を高めカスタマーサクセス職に転職したい方はぜひ以下ボタンより、面談予約してください。
この記事の監修者
藤井 大旗
ウェディング業界を経て、新規の人材紹介事業の立ち上げに参画。20代若手層を中心に、キャリアアドバイザー業務とオペレーション構築を担う。立ち上げから約2年で、チームとしてGoogle口コミ★5を100件以上獲得する実績を残す。
現在は株式会社9Eにて、カスタマーサクセス職やSaaS/IT業界セールス職、および自身の経験を基にしたキャリアアドバイザー職の転職支援を専門とする。(▶︎詳しく見る)
書類選考・面接対策のおすすめ記事
-
2024/12/03
カスタマーサクセス経験者への転職支援 | カスタマーサクセス職特化転職エージェント
-
2024/08/29
【例文あり】有名企業内定獲得者のカスタマーサクセス志望動機
-
2024/08/31
【例文あり】有名企業内定獲得者のカスタマーサクセス転職理由
-
2024/08/31
カスタマーサクセスのKGI・KPIと成果を出すためのポイント